ルンバi3とi7の違いを徹底比較|買うならどっち?

ロボット掃除機を検討すると、価格も機能もこなれていて候補に挙がりやすいのが「ルンバi3」と「ルンバi7」です。

見た目は似ていますが、実はナビゲーション(カメラの有無)、地図の扱い方、明るさへの強さ、対応できる間取りの広さ、アプリ側の指定清掃の柔軟性などで体験が変わります。

ここではカタログの数字だけに寄らず、実生活の導線に置き換えて「ルンバi3とi7の違い」を整理し、後悔の少ない選び方に着地できるように解説します。

ルンバi3とi7の違いを正しく理解して選ぶ

まずは二機の立ち位置を俯瞰し、何が“使い勝手の差”になるのかを先に掴みます。

大枠では、i3はジャイロ・フロアトラッキング中心の賢い基礎力、i7はカメラ(vSLAM)を使った詳細マッピングと部屋単位の運用のしやすさが強みです。

どちらもデュアルアクションブラシや自動充電・自動再開などの土台は共通ですが、暮らしとの相性は“地図と光”と“間取り”で色濃く分かれます。

位置づけ

ルンバi3は、必要十分な吸引と規則正しい走行で「まずはロボット掃除機を生活に組み込みたい」人が手に取りやすいラインです。

センサー主体で部屋をグリッド状に往復し、暗所でも安定しやすいのが美点で、照明を落とした早朝や夜間の運転でも破綻しにくいのが現実的な使いやすさにつながります。

対してルンバi7は、天面カメラで空間の特徴点を学習し、間取りを記憶して部屋・ゾーン単位の清掃を柔軟に指示できるのが魅力です。

在宅ワークで「今日はキッチンとダイニングだけ」などのスポット運用が増える人や、二階建てでフロアごとに地図を切り替えたい家庭で威力を発揮します。

主要比較表

体感差に直結する要素を並べ替え、短時間で違いの輪郭を掴めるように整理しました。

厳密な数値よりも「暮らし側でどう効くか」をポイント欄で確認し、どちらに惹かれるかの直感を固めてください。

なお“+(プラス)”は自動ゴミ収集ドック(クリーンベース)付属モデルを示します。

観点ルンバ i3 / i3+ルンバ i7 / i7+生活への効き方
ナビゲーションジャイロ・床面トラッキングカメラvSLAMマッピング地図の細かさと部屋指定で差
地図機能1フロア想定の基本マップ(機能は世代で差)複数フロア保存・部屋/ゾーン指定が柔軟間取りが広いほどi7有利
暗所耐性◎(光が少なくても動きやすい)△(カメラゆえ暗すぎると苦手)夜間運転の可否に直結
吸引・ブラシ共通系デュアルゴムブラシ+高効率吸引同左床の取り残しは運用で差が出る
自動ゴミ収集i3+で対応i7+で対応多頭飼い・花粉時に効く
価格帯手に取りやすいやや高めアプリ機能の価値と天秤

使い勝手の差(短時間で効く要素)

現実の満足は、数字以外の“ちいさな快適”の積み重ねで決まります。

ドックに戻る動線の賢さ、段差での足取り、ラグの乗り越えやすさ、絡んだ髪の処理のしやすさなど、日々触れる点で体験差を感じやすいのは事実です。

以下の要素は導入初週で違いを実感しやすい部分なので、優先度をつけて選ぶのが後悔回避の近道です。

  • 夜間運転の多い家庭は暗所耐性でi3が安心感を出しやすい。
  • 部屋ごとの掃除指定や立ち入り禁止の柔軟さはi7が得意。
  • クリーンベース同梱(+)はダストボックス清掃の頻度を劇的に減らす。
  • リビングに大きなラグがある場合は縁の厚みと段差で挙動が変わるため、店頭や口コミの“ラグ適性”も参考にする。

地図とアプリの違い(部屋指定・ゾーン・禁止エリア)

i7は間取りの保存が前提で、アプリ上で部屋名を付けたり、ソファ周りだけを“ゾーン”として呼び出したり、立ち入り禁止線を引くといった空間編集が柔軟です。

一方i3は基本的に“お任せ掃除”が中心で、部屋単位の細かい運行はi7ほど得意ではありません(世代・ソフト更新で一部機能は変化しますが、根本の自由度はi7優位という理解で差し支えありません)。

在宅勤務で一部屋だけ素早く整えたい、子どもの昼寝中の部屋を避けたい、といった運用が多いほどi7の価値は上がります。

設置と運用の現実(光・床材・家具の脚)

i7はカメラを活かすため、ほんのりでも“視覚の手がかり”があるとマップ精度が安定します。完全な真っ暗闇では迷いやすいため、夜の一斉清掃は常夜灯や間接照明を一つ点けて運用するのが無難です。

i3は光に依存しにくいぶん、照明を落とした遅い時間でも走らせやすく、音量の問題さえクリアすれば家族の生活リズムに馴染ませやすい側面があります。

床材はフローリングと短毛ラグの混在が最も安定。毛足の長いラグは絡みやすく、どちらの機種でもラグを“部分的にめくる”習慣が時間短縮に繋がります。

暮らしと間取りで変わる向き不向き

同じ性能でも、住まいの条件が変われば最適解は変わります。

ここでは「部屋数」「生活時間帯」「ペット・子ども」「床の段差やラグ」の四点を軸に、i3とi7の向き不向きを俯瞰します。

表と箇条書きを行き来しながら、自宅の条件に最も近い行を拾ってください。

暮らし別・相性早見表

迷ったらこの表を出発点にしてください。部屋指定が要るか、夜間に回したいか、ラグや段差が多いかで、おのずと答えは収束します。

「まずは導入して生活を回したい」「最短で結果が欲しい」という人は、該当の多い列を第一候補に据えましょう。

暮らしの条件i3が合いやすいi7が合いやすい理由・補足
夜間中心の運転暗所耐性の差。i7は常夜灯併用で可
部屋/ゾーンの指定掃除マップ編集の柔軟性でi7有利
2階建て・複数フロア○(簡易)◎(複数保存)地図切替や保存数の差
ラグ・低い家具脚が多いどちらも運用工夫で対応
価格重視初ロボットとして導入しやすい

クイック判定ルール

長く迷ったら、次の四つのYES/NOで即断しても構いません。直感が鈍っているときほど、シンプルな基準が役に立ちます。

合計YESが多い方を選び、残った不安は設置や運用の工夫で詰めるのが実務的です。

  • 夜間に真っ暗で走らせたい → YESならi3寄り。
  • 部屋単位の清掃をよく使う想定 → YESならi7寄り。
  • 2フロア以上で地図を使い分けたい → YESならi7寄り。
  • まずは価格を抑えて導入を優先 → YESならi3寄り。

床・照度・置き場での注意点

フロアライト一つの有無で満足が変わるのがi7、ラグの毛足と家具脚の形状で時間が変わるのが両機に共通の“現場事情”です。

ドックの左右前方に余白を取り、帰巣のルートを塞がないこと、ドック正面に鏡や黒いガラスを置かないことも安定運用のコツ。

また、子どもの細かい玩具やペットの小物は“前夜の3分ルール”で片付けを固定化すると、取り物による停止が激減します。

購入前チェックと型番の読み解き

選択を固める前に、型番末尾の“+”や付属品、消耗品の型番、設置寸法をメモし、実質総額で比較しましょう。

また中古や型落ちを検討する際は、バッテリー状態やブラシの摩耗、クリーンベースの紙パックの互換まで確認しておくと安心です。

ここでは表とチェックリストで抜け漏れを防ぎます。

型番と付属の関係(早見表)

“+”が付くと自動ゴミ収集ドック同梱モデルになります。導入後の手間を減らしたい、アレルゲン対策を強化したい家庭では“+”の価値は高いです。

一方、設置スペースや騒音、紙パックのランニングコストを優先するなら無印を選んで後付け対応の可否を確認するのも手。

型番ドック紙パック設置の注意
i3通常充電ドック左右壁からの離隔を確保
i3+クリーンベース必要(定期交換)前方に余白、吸い上げ音に注意
i7通常充電ドック常夜灯併用でマップ安定
i7+クリーンベース必要(定期交換)紙パック在庫の確保

消耗品・設置・保証の実務チェック

導入直後の満足は“掃除の手間が本当に減ったか”で決まります。ブラシやフィルター、紙パックの補充計画、設置場所の採寸、保証の窓口まで先に決めておくと運用が滑らかです。

以下のチェックをそのままメモに写し、購入前に埋めてください。

  • フィルター・ブラシの交換周期と型番を控え、まとめ買いの目安を決める。
  • ドック正面60cm以上・左右30cm以上の余白を確保し、帰巣の導線を妨げない。
  • 保証期間と延長保証の有無、故障時の連絡先をスマホに登録する。
  • スマートスピーカー連携の可否を確認し、音声シーンを作る。

価格と中古の見方(実質総額で判断)

本体価格だけでなく、紙パックや消耗品、延長保証、ポイント還元を加えた“実質総額”で比較すると納得感が安定します。

中古はバッテリーの劣化と内部の粉塵蓄積が読みにくいため、価格差が小さいなら新品を推奨。クリーンベース付き中古の場合は紙パック室の清掃状態も必ず確認しましょう。

色や限定版は価格が揺れやすいので、機能優先で選ぶとブレにくくなります。

使いこなしで差が出るコツ

モデルの優劣だけでなく、設定とルールで“結果”は大きく変わります。

スケジュールの組み方、禁止エリアの引き方、段差やラグの扱い、メンテの頻度を最初に決めてしまうと、毎日の介入は最小化できます。

ここでは今日からできる調整と、家族に共有したい運用の型をまとめます。

スケジュールとゾーンの設計(家族共有ルール)

“いつ”“どこを”“どれくらい”を固定化すると、ロボットは急に有能になります。特にi7はゾーン・部屋指定のシーンをテンプレ化しておくと、音声一言で所定の面だけを素早く整えられて時短効果が高いです。

i3は夜間や早朝の“静かな時間”に毎日回す前提で、ラグやケーブルを前夜の3分で片付けるルールとセットにすれば、取り物停止が体感で激減します。

  • 平日:朝はキッチン周り15分、帰宅前にリビング30分(i7は部屋指定)。
  • 週末:家具の脚を少し前に出し、ホコリ溜まりを解消する“掃除日”。
  • 禁止エリアはラグのフリンジ・ケーブル溜まりに設定(i7)。
  • i3は清掃前に“ラグを半分めくる”を習慣化。

段差・ラグ・家具脚の相性表

走破性は床環境で大きく変わります。特にラグの縁やソファ下の低い脚は“詰まりポイント”の常連です。事前に相性を把握し、対策の優先順位をつけましょう。

下の表は実務目線の目安です。個体差はありますが、運用の方向性はつかめます。

環境i3の相性i7の相性対策
薄手ラグ(縁薄)縁を床にしっかり密着させる
厚手ラグ(段差大)禁止線/めくる運用、縁テープ
長毛ラグ掃除時は退避、週一だけ敷く
黒い鏡面床・鏡前i7は照度を確保、位置をずらす
低い家具脚(高さ7〜9cm)クッションスペーサーで底上げ

メンテナンスと衛生(短時間ルーティン)

ロボット掃除機の満足は“詰まりを作らない”ことに尽きます。使用後にダストボックスを軽く叩いて粉塵を落とし、フィルターは週一でエアダスターまたは軽く叩き出し、ブラシの毛絡みは週一でリムーバーを走らせれば十分です。

クリーンベース付きは紙パック交換の頻度を家族カレンダーに入れておくと忘れません。床拭きロボを併用する場合は、先にルンバ→後で拭きが鉄則で、逆にするとゴミを塗り伸ばす原因になります。

月一でドック周りを乾拭きし、赤外部・充電端子の汚れを落とすと帰巣失敗も減ります。

ルンバi3とi7の違いを踏まえた結論

まとめると、夜間や暗めの環境で“とにかく毎日回す”運用を優先するならi3、部屋・ゾーン単位の指定や複数フロアの地図活用で“狙い撃ちの掃除”を重視するならi7が本命です。

どちらを選んでも清掃の土台は十分強力ですが、満足を左右するのは地図と光、そして設置とルールづくりです。

あなたの生活リズム(いつ回すか)、間取り(何部屋をどう回すか)、床環境(ラグ・段差・家具脚)の三点を当てはめれば、答えは自然と定まり、購入後の後悔はぐっと減ります。

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