オムロンの上腕式血圧計「HCR-7104」と「HCR-7107」は、外観や基本操作がよく似たスタンダード機です。
迷いどころは「どこがどう違うのか」「自分の使い方に合うのはどちらか」という点に集約されます。
この記事では二機種の違いを要点だけに絞って整理し、失敗しない選び方と運用のコツを具体的に解説します。
HCR-7104とHCR-7107の違いを最初に押さえる
結論から言うと、基本機能やサイズ感はほぼ同等で、主な差は「記録できる測定メモリ数」です。
測定の正確さや使い勝手に直結する装備は同じなので、日々どれだけ履歴を遡りたいかが選択基準になります。
以下で実用上の違いと、選び分けの目安を具体化します。
メモリ(記録数)の差を数で理解する
HCR-7104は1人×60回分、HCR-7107は1人×90回分の測定結果を本体に保存可能です。
朝晩それぞれ1〜3回ずつ測る習慣なら、7104で約10日分、7107で約15日分を本体だけで遡れるイメージです。
| 項目 | HCR-7104 | HCR-7107 |
|---|---|---|
| 記録件数 | 1人×60回 | 1人×90回 |
| 古い記録の扱い | 上限到達で最古から自動削除 | 上限到達で最古から自動削除 |
| 想定運用 | 単身/こまめに転記する人 | 履歴を長めに残したい人 |
電源・付属品の取り回し
どちらも電源は単三電池4本が基本で、ACアダプタは別売対応です。
据え置き運用が多い人や測定頻度が高い人は、後からACを足せる余地があると安心です。
本体セットにACは同梱されない点に注意しましょう。
サイズ・重量と設置イメージ
本体サイズは幅約105×高さ約87×奥行約153mm、重量は約310g(電池除く)の小型軽量クラスです。
シリーズの筐体設計は共通しているため、7104/7107で取り回しの体感差はほぼありません。
毎日の“測る場所”を決めて常設すると継続しやすくなります。
価格感と選び方の指針
市場では7104のほうがわずかに手頃、7107は記録数が多いぶん上乗せ、という関係になりやすいです。
価格差が小さいときは履歴90回の安心感を優先、差が大きいときは7104+必要に応じてAC追加というバランスも現実的です。
こんな人はどっちを選ぶ(用途別の目安)
日々の測定スタイルに合わせて選ぶと、買ってからの後悔が減ります。
- 単身で毎日アプリ/手帳へ転記する → HCR-7104で十分。
- 出張や旅行で数日分を本体に貯めたい → HCR-7107が安心。
- 朝晩に複数回測って傾向を見たい → HCR-7107の90件が便利。
- コスト最優先でシンプルに使いたい → HCR-7104が合う。
使い勝手の違いを生活シーンでチェック
操作感や表示の見やすさはシリーズ共通で、ボタン数と画面は“迷わない”作りです。
判断に迷ったら「どれだけ履歴を本体に残したいか」を軸にしてください。
一人利用・在宅ワーク中心
毎朝同じ時間に測る、就寝前にもう一度測るという“定点観測”中心なら、7104の60件でも十分に回せます。
一方、転記が時々滞る人や朝晩の複数回測定を続ける人は、7107だと気持ちに余裕が出ます。
夫婦/家族で共有する場合
両機ともメモリは「1人分」を積み増していく仕様です(ユーザー切替メモリではない想定)。
家族で共有するなら測る順番を固定する、または各自がすぐ転記するなどルール化すると記録の混在を防げます。
共有時は“履歴は長いほうが便利”なので、迷ったら7107が無難です。
高齢の家族・はじめての血圧計
表示の視認性やボタン配置はシンプルで、どちらも扱いやすいです。
据え置き前提なら、電池交換の手間を減らすためACアダプタを検討しましょう。
測定精度と安心機能は共通装備
シリーズ共通で、体動やカフの緩み、不規則脈波の検知とお知らせに対応しています。
“誤測定に気づける仕組み”があると、測り直しでデータの質を保ちやすく、通院時の記録の説得力が上がります。
カフの適応範囲と別売オプション
標準カフの対象腕周はおおよそ22〜32cm。
別売の細腕用/太腕用に替えることで幅広い腕周へ対応できます。
腕に合ったサイズ選びは測定ばらつきの抑制に直結します。
正しく測るための小さなコツ
測定は“同じ姿勢・同じ時間”を守るのが基本です。
椅子に深く座り、腕帯の高さを心臓の位置に合わせ、測定前1〜2分は安静にします。
カフのチューブねじれを毎回確認すると、誤差の温床を減らせます。
購入前に確認しておきたいポイント
どちらを選ぶかが決まったら、在庫と納期、保証、アクセサリーを同時に確認しておきましょう。
使い始めてからの手戻りを防げます。
価格と流通の見方
価格は時期や店舗で変動します。複数ショップを横並びで確認し、価格差が小さい場合は履歴の長い7107を、差が大きい場合は7104+必要に応じてACという選択が現実的です。
保証とサポート
保証期間、サポート窓口、消耗品(腕帯・AC)の型番互換をメモしておくと安心です。
腕帯は消耗品のため、劣化時に同等品が入手できるルートを確認しておきましょう。
アクセサリーと置き場所の準備
据え置き運用ならACアダプタ、外出が多い人は携帯ケースを用意すると捗ります。
置き場所は“座ったまま手を伸ばせる位置”に固定し、腕帯を巻きやすい向きにセットしておくと継続率が上がります。
要点の要約
HCR-7104とHCR-7107の主な違いはメモリ件数(60件と90件)で、サイズや基本機能はほぼ同等です。
単身・こまめに記録できる人は7104、履歴をより長く残したい・家族で共有したい人は7107を選ぶのが目安。
購入前に価格・在庫・ACや腕帯の入手性を確認し、置き場所と測定ルールを整えておけば、日々の血圧管理がシンプルに続けられます。
