ダイキンのエアコンを検討していて「AシリーズとAXシリーズって何が違うの?」と疑問に感じた方は多いはずです。
実はこの2つ、基本性能はまったく同じで、違いは「どこで買えるか」という販売ルートにあります。
この記事では、AシリーズとAXシリーズの名前の違いを整理した上で、うるさらX(RXシリーズ)との比較、Fシリーズとの違いによるグレード選択の判断、2026年最新モデルの型番・仕様、そして実際の評判・口コミまでをまとめました。
「どのシリーズを選ぶか」で悩んでいる方の最終判断に役立てていただければと思います。
AシリーズとAXシリーズは何が違う?同じ機種なのに名前が違う理由
家電量販店モデル(Aシリーズ)と住宅設備用モデル(AXシリーズ)の違い
結論から言うと、AシリーズとAXシリーズは機能・性能が同等の兄弟機種です。
名前が違う理由は「販売チャネルが異なる」からです。
ダイキンを含む国内エアコンメーカーは、同じスペックの製品をヨドバシカメラ・ビックカメラなどの「家電量販店向けモデル」と、工務店・リフォーム業者・ハウスメーカー経由で購入できる「住宅設備用モデル」の2種類で販売しています。
| 項目 | Aシリーズ(家電量販店モデル) | AXシリーズ(住宅設備用モデル) |
|---|---|---|
| 購入場所 | ヨドバシ・ビックカメラ等 / ネット通販 | 工務店・リフォーム業者・一部ネット通販 |
| カラー | ホワイトのみ | ホワイト・ベージュの2色 |
| 電源タイプ | 室内電源のみ | 室外電源200V対応機種あり(型番末尾V) |
| 配管長(チャージレス) | 最大12〜15m | 最大15m(延長は最大20〜30m) |
| 室内外機の高低差 | 最大10m | 最大16〜20m |
| 基本性能・機能 | 同等 | 同等 |
AXシリーズには室外電源200V対応モデルがあります。
これは室内に専用コンセントがない物件でも設置できるというメリットがあり、古い戸建てや賃貸物件に向いています。
また配管長と高低差の余裕が大きいのもAXシリーズの特徴です。
3階建て住宅や配管を大きく迂回させる必要がある物件では、AXシリーズが唯一の選択肢になるケースもあります。
これ以外の冷暖房性能・省エネ性能・搭載機能はまったく同じです。
住設モデルの方が安い傾向にある理由
不思議なことに、住宅設備用モデル(AXシリーズ)の方が家電量販店モデル(Aシリーズ)より実勢価格が安い傾向があります。
| 畳数 | Aシリーズ実勢価格(目安) | AXシリーズ実勢価格(目安) | 差額 |
|---|---|---|---|
| 6畳 | 約232,000円 | 約159,000円 | 約73,000円 |
| 8畳 | 約252,000円 | 約171,000円 | 約81,000円 |
| 10畳 | 約272,000円 | 約186,000円 | 約86,000円 |
| 14畳(200V) | 約301,000円 | 約203,000円 | 約98,000円 |
※上記は2025年時点の新品実勢価格の目安です。価格は変動しますので最新値は各ショッピングサイトでご確認ください。
これほどの価格差が生まれる主な理由は、中間流通の競争原理にあります。
工務店やリフォーム業者は複数の仕入れ業者と交渉して安く仕入れるため、販売価格が下がりやすい構造になっています。
一方、家電量販店モデルは価格を比較される「店頭ポイント付き」での販売が基本で、実質の割引幅が限られます。
ただし住設モデルを安く購入できるのは工事込みのセット販売が前提になることが多く、本体のみ・工事なしで購入するケースでは差が縮まることもあります。
ダイキン全シリーズ中でのAシリーズの位置づけ
省エネ性・機能性のグレード比較(全シリーズ一覧表)
ダイキンの家庭用エアコンは、大きく「通常ラインナップ」と「寒冷地向け(スゴ暖)」に分かれます。
下表は通常ラインナップを機能グレードの高い順に並べたものです。
| グレード | 量販店モデル | 住設モデル | 加湿 | 換気 | さらら除湿(リニアハイブリッド) | フィルター自動お掃除 | AI自動運転 |
|---|---|---|---|---|---|---|---|
| 最上位 | Rシリーズ(うるさらX) | RXシリーズ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
| 上位 | Aシリーズ | AXシリーズ | ✕ | ✕ | ○ | ○ | ○ |
| 中位 | Fシリーズ | FXシリーズ | ✕ | ✕ | ○(方式は異なる) | ○ | ○(簡易) |
| エントリー | Cシリーズ | CXシリーズ | ✕ | ✕ | ✕ | ✕ | ✕ |
| ベーシック | Eシリーズ | ─ | ✕ | ✕ | ✕ | ✕ | ✕ |
※上表は主要機能の搭載有無の大まかな比較です。各シリーズの詳細はダイキン公式サイトでご確認ください。
「最高省エネ・加湿なし」という立ち位置の整理
Aシリーズ(AXシリーズ)は、ダイキンラインナップの中で「加湿・換気を除いた性能はうるさらXと同等」という独特の立ち位置にあります。
2026年モデルでは、うるさらX(Rシリーズ)と同じ3つの新機能、プレミアムPIT制御・エコブースト制御・猛暑時スピード気流が搭載されており、冷暖房の快適性と省エネ性においてうるさらXと性能的に差はありません。
つまり「うるさらXから加湿と換気を取り除いたモデル」がAシリーズです。
「加湿機能や換気機能は不要だが、省エネ性・除湿性能・気流制御は最高レベルのものが欲しい」という方にとって、コストパフォーマンスが最も高いシリーズです。
2026年最新モデルの型番・仕様・室内機サイズ
最新型番一覧(畳数別)
2026年モデルから型番に「6A」が含まれるようになりました(2025年モデルは「5A」)。
| 畳数 | Aシリーズ型番 | AXシリーズ型番 | 電源 |
|---|---|---|---|
| 6畳 | AN226AAS-W | S226ATAS-W / S226ATAV-W | 100V |
| 8畳 | AN256AAS-W | S256ATAS-W / S256ATAV-W | 100V |
| 10畳 | AN286AAS-W | S286ATAS-W / S286ATAV-W | 100V |
| 12畳 | AN366AAS-W | S366ATAS-W / S366ATAV-W | 100V |
| 14畳 | AN406AAP-W | S406ATAP-W / S406ATAV-W | 200V |
| 18畳 | AN566AAP-W | S566ATAP-W / S566ATAV-W | 200V |
| 20畳 | AN636AAP-W | S636ATAP-W | 200V |
| 23畳 | AN716AAP-W | S716ATAP-W | 200V |
| 26畳 | AN806AAP-W | S806ATAP-W | 200V |
| 29畳 | AN906AAP-W | S906ATAP-W | 200V |
※AXシリーズ末尾「V」は室外電源200V対応機種。ベージュモデルは末尾が「-C」。
室内機の実寸(幅・高さ・奥行)「大きい」という口コミへの事前確認
口コミで「予想より室内機が大きかった」という声がAシリーズ・AXシリーズには一定数あります。
AシリーズとAXシリーズは、畳数にかかわらず室内機のサイズはすべて共通です。
| 項目 | サイズ |
|---|---|
| 幅 | 798mm |
| 高さ | 295mm |
| 奥行 | 370mm |
| 室内機重量 | 16.0〜16.5kg |
幅約80cmはエアコンとして標準的なサイズですが、奥行370mmはやや大きめです。
奥行370mmを意識せず購入した方が「思ったより飛び出す」と感じるケースがあります。
設置場所の壁前のスペースや、エアコン下に置く棚等との干渉を事前に確認しておくことをおすすめします。
また室内機重量16〜16.5kgは家庭用エアコンの中でも重い部類に入ります。
石膏ボードの壁に取り付ける場合は、据え付け板をしっかり下地に固定できるか確認が必要です。
前年モデルからの変更点
2026年モデル(型番末尾「6A」)は2025年モデル(「5A」)から以下の3点が主に変わりました。
2025年モデルまでにはなかった「プレミアムPIT制御」が搭載されました。
設定温度に到達した後の安定運転時に、スイングコンプレッサーと電子膨張弁を連携させることで、ごく弱い出力での連続運転を可能にした技術です。
室温の微細な変動を抑えながら電力消費を下げます。
「エコブースト制御」は起動時の効率を改善した機能です。
設定温度への到達時間は従来と同等に保ちながら消費電力量だけを削減するもので、起動直後の無駄な大きな出力を抑制します。
ダイキンの試験データでは到達時間が約17%短縮されたとも報告されています。
「猛暑時スピード気流」は外気温が35℃を超えるような猛暑日に特化した冷房加速機能です。
サーキュレーション気流と垂直気流を組み合わせることで、エアコン稼働後6m先まで26℃に下がるまでの時間が従来の15分から7分に短縮されるとされています。
これら3機能はすべて、うるさらX(Rシリーズ)にも共通して搭載されており、AシリーズはうるさらXと同じ基準でアップデートされています。
AシリーズとうるさらX(うるるとさらら)の違い──どちらを買うべきか
加湿機能の有無が唯一の違い
うるさらX(Rシリーズ・RXシリーズ)とAシリーズ(AXシリーズ)の性能的な違いは、加湿機能(うるる加湿)と換気機能(給気換気)の有無だけです。
| 機能 | うるさらX(R/RXシリーズ) | Aシリーズ(A/AXシリーズ) |
|---|---|---|
| 冷暖房能力 | 同等 | 同等 |
| さらら除湿(リニアハイブリッド) | ○ | ○ |
| うるる加湿(無給水加湿) | ○ | ✕ |
| 給気換気 | ○ | ✕ |
| フィルター自動お掃除 | ○ | ○ |
| AI快適自動運転 | ○ | ○ |
| プレミアムPIT制御 | ○ | ○ |
| 省エネ性(APF) | 同等 | 同等 |
「うるるとさらら」という愛称を持つうるさらXの最大の特徴は、室外の空気を取り込んで加湿できる「うるる加湿」です。
加湿器のように水を補給する手間がなく、冬の乾燥した時期に換気もしながら加湿できます。
この機能を目的として購入する方に向けられたシリーズです。
価格差の実態
うるさらX(住設モデルRXシリーズ)とAXシリーズの希望小売価格を比較すると、以下のようになります。
| 畳数 | AXシリーズ希望小売価格 | RXシリーズ(うるさらX)希望小売価格 | 差額 |
|---|---|---|---|
| 6畳 | 473,000円 | 517,000円 | 約44,000円 |
| 14畳(200V) | 参考:580,000円前後 | 参考:620,000円前後 | 約40,000〜50,000円 |
※希望小売価格はメーカー公式の定価です。
実勢価格はこれより大幅に低くなります。実際の購入価格は各販売店でご確認ください。
実勢価格での差額も概ね4〜6万円程度とみられます。
「加湿器をすでに持っている人」「加湿機能が欲しい人」の判断軸
この4〜6万円の差額が「うるる加湿」に払う価値があるかどうかが判断の分かれ目です。
Aシリーズで十分な人の特徴として、加湿器をすでに持っている・または加湿には関心がないということが挙げられます。
また乾燥が特に気にならない地域(湿潤な地域)に住んでいる方や、寝室など加湿器を置きやすい狭い部屋に設置する場合は、Aシリーズで問題ありません。
うるさらXが向いている人の特徴としては、冬場に加湿器の水補充を煩わしく感じているということが主な理由になります。
また喉が弱く乾燥対策が必須の方、リビングなど加湿器を置きにくいスペースに設置したい方にもうるさらXが向いています。
加湿器を別途購入するコストを考えると、一般的な加湿器は1〜3万円程度から手に入ります。
「うるる加湿のための差額4〜6万円」vs「加湿器の購入コスト+水補充の手間」で比較すると、利便性を優先する方にとってうるさらXは合理的な選択です。
AシリーズとFシリーズの違い──グレードダウンで十分かどうかの判断
購入前に最も多い「AにするかFにするか」という悩みを整理します。
省エネ性(APF)の差
APFとは「通年エネルギー消費効率」の略で、数値が高いほど省エネ性能が優れています。AシリーズはFシリーズよりAPFが高く、同じ畳数でも年間電気代が安くなります。
2026年モデルの具体的なAPF値はダイキン公式サイト(https://www.ac.daikin.co.jp/roomaircon/products/a_series/spec)でご確認いただけますが、過去モデルの実績では小容量(6〜12畳)でAシリーズがFシリーズを0.5〜0.7程度上回ることが一般的です。
APFが0.5違うと、使用時間にもよりますが年間で数千円〜1万円程度の電気代差になります。
機能の差(さらら除湿・フィルター掃除の有無)
Fシリーズにもさらら除湿とフィルター自動お掃除機能が搭載されています。
そのため「さらら除湿があるからAシリーズを選ぶ必要がある」という理由は成立しません。
主な差は以下の3点です。
| 機能 | Aシリーズ | Fシリーズ |
|---|---|---|
| さらら除湿 | リニアハイブリッド方式(※1) | 搭載(方式はFシリーズ仕様に準じる) |
| フィルター自動お掃除 | ○ | ○ |
| AI快適自動運転 | ○(人・床・壁センサー) | 快適自動運転(シンプル) |
| 猛暑時スピード気流 | ○(2026年新搭載) | ✕ |
| プレミアムPIT制御 | ○(2026年新搭載) | ✕ |
| エコブースト制御 | ○(2026年新搭載) | ✕ |
| APF(省エネ性) | 高い | やや低い |
※1:9.0kWクラス(29畳)を除く
AシリーズとFシリーズの実質的な差異は、「AIと多数センサーによる自動制御の精度」と「APFの高さ」にあります。
Aシリーズは人の位置・床温度・壁温度をセンサーで検知し、AIが学習しながら最適な気流と温度を自動調整します。
Fシリーズはシンプルな自動運転で十分な機能は備えていますが、この精度は異なります。
価格差(6畳・10畳・14畳の比較)
Aシリーズ(家電量販店モデル)とFシリーズの実勢価格は、以下を目安としてください(価格は市場で変動するため、購入時点での最新価格をご確認ください)。
| 畳数 | Aシリーズ実勢価格(目安) | Fシリーズ実勢価格(目安) | 差額 |
|---|---|---|---|
| 6畳 | 15〜20万円前後 | 10〜14万円前後 | 約5〜6万円 |
| 10畳 | 20〜25万円前後 | 13〜17万円前後 | 約6〜8万円 |
| 14畳 | 26〜32万円前後 | 16〜22万円前後 | 約8〜10万円 |
※上記は実勢価格の概算です。時期・販売店によって異なります。
「AシリーズじゃなくFで十分だった」を防ぐ判断チェックリスト
以下のチェックで当てはまる数が多い方を選ぶのが目安です。
Aシリーズを選ぶべき人の条件:
- 1日8時間以上エアコンを使う部屋に設置する(電気代回収のスピードが速くなる)
- リビングなど家族が長時間いる部屋に設置する
- 人がいる・いないに応じて自動で細かく制御してほしい
- 長期間(10年以上)同じエアコンを使い続ける予定がある
- 猛暑日に帰宅してから素早く部屋を冷やしたい
Fシリーズで十分な人の条件:
- 寝室や書斎など使用時間が短い部屋に設置する
- 予算を抑えたいが一定の省エネ性と自動掃除機能は欲しい
- 手動で温度設定することが多く、AIによる自動制御はそれほど必要ない
- 賃貸住宅で数年後に引っ越す可能性がある
Aシリーズの主要機能3つを詳しく解説
さらら除湿(リニアハイブリッド方式)再熱除湿とは何か
エアコンの通常の除湿(冷房除湿)では、空気を冷やして水分を取り除くため、室温も同時に下がります。
梅雨時期に「エアコンの除湿をつけたら寒くなった」という経験をお持ちの方は多いでしょう。
これが冷房除湿の欠点です。
再熱除湿は、この問題を解決する除湿方式です。
一度冷やした空気を再び暖め直して室内に戻すことで、室温をほぼ維持したまま湿度だけを下げることができます。
電気代は多少かかりますが、「寒くならない除湿」が可能です。
Aシリーズが採用している「さらら除湿(リニアハイブリッド方式)」は、この再熱除湿の考え方を応用しつつ、冷房除湿・弱冷房除湿・再熱除湿の3つを状況に応じて連続的に切り替える独自方式です。
ただし一般社団法人日本冷凍空調工業会の分類上の「再熱除湿」方式とは異なる独自技術であることに注意が必要です。
梅雨の時期に「除湿をしながら快適な室温を保ちたい」という方にとって、この機能は大きな価値を持ちます。
除湿した後の吹き出し温度が下がりすぎず、しつど(湿度)をリモコンで設定して管理できる点が実用的です。
なお、9.0kWクラス(29畳用)のみリニアハイブリッド方式ではない通常のさらら除湿となる点はご注意ください。
無線LAN接続(スマホ遠隔操作)のメリット・デメリット
AシリーズとAXシリーズは無線LANアダプターが本体に内蔵されており、専用アプリ(DAIKIN MOBILE CONTROLLER)を使ってスマートフォンから操作できます。
スマホ操作のメリットとして、帰宅前に外出先からエアコンをオンにできることが主な使い方として挙げられます。
帰宅した部屋がすでに適温になっているのは大きな快適さです。
また「お帰り運転」機能でスマホのGPS連動による自動起動も可能です。電源の切り忘れをアプリから確認・オフにできるのも節電に役立ちます。
デメリットとしては、初期設定が必要で、Wi-Fiルーターとの接続作業に手間がかかる場合があります。
またWi-Fiが2.4GHz帯のみ対応であることが多く、5GHz専用の環境では別途設定が必要になることもあります。
スマホ操作機能を使わない方にとっては不要な機能ですが、本体価格に含まれているため追加コストはかかりません。
フィルター自動お掃除機能(年1回のゴミ捨てだけでOKな仕組み)
エアコンのフィルターは通常2週間に1回の掃除が推奨されていますが、これを怠ると冷暖房効率が下がり電気代も増加します。
Aシリーズには「フィルター自動お掃除」機能が搭載されており、運転終了後に自動でブラシがフィルターのホコリをかき取り、ダストボックスに回収します。
この機能により、ユーザーが行う作業はダストボックスのホコリを捨てるだけで済みます。
ダイキンの試験条件では年間2gのホコリが付着する環境を想定し、ダストボックスの収容量は約10年分相当とされています。
実際には使用環境によって異なりますが、年に1回程度のゴミ捨てで済む方が多い印象です。
ただし注意点があります。
フィルター自動お掃除はホコリを取り除く機能であり、熱交換器や内部の油汚れ・カビは除去できません。
タバコを吸う家庭や油煙が多いキッチン近くに設置する場合は、通常のフィルター掃除頻度を減らせる効果が限定的になります。
また、3〜5年に1度のエアコンクリーニング(専門業者による内部洗浄)は引き続き必要です。
省エネ性・電気代シミュレーション
エントリーモデル(Eシリーズ)とのAPF比較表(全畳数)
APFとは年間を通じての省エネ効率を表す指標で、電力1kWhに対して何kWhの冷暖房効果が得られるかを示します。
この値が高いほど、同じ電力でより多くの冷暖房ができる省エネなエアコンです。
2026年モデルの具体的なAPF値はダイキン公式サイトのスペックページにてご確認ください(https://www.ac.daikin.co.jp/roomaircon/products/a_series/spec)。過去モデルの実績では、AシリーズのAPFはEシリーズより全畳数で1.0〜1.5程度高くなっています。
参考として2025年モデルまでの傾向を示します(目安値、最新値は公式サイトでご確認ください)。
| 畳数 | Aシリーズ APF(目安) | Eシリーズ APF(目安) | 省エネ差 |
|---|---|---|---|
| 6畳 | 7.0前後 | 5.8前後 | 約20%高効率 |
| 10畳 | 7.0前後 | 5.9前後 | 約19%高効率 |
| 14畳 | 6.3前後 | 5.6前後 | 約13%高効率 |
| 18畳 | 5.8前後 | 5.3前後 | 約9%高効率 |
※目安値です。2026年モデルでは2026年新機能追加によりAPFが向上しています。必ず最新スペックをメーカーサイトでご確認ください。
年間電気代の差額試算(使用頻度別)
価格.comマガジンの比較データ(14畳・同等性能の上位モデルとEシリーズ比較)では、JIS規定の使用条件(18時間/日)で年間電気代の差が約15,700円という試算が出ています。
ただし実際の生活では18時間/日の使用は珍しく、1日6〜10時間の使用が一般的です。実際の使用頻度に基づく差額の目安は以下のとおりです(14畳モデル・電気代31円/kWh想定)。
| 使用時間 | 年間電気代差(Aシリーズ vs Eシリーズ目安) |
|---|---|
| 18時間/日(JIS基準) | 約15,000〜16,000円 |
| 12時間/日 | 約10,000〜11,000円 |
| 8時間/日 | 約6,000〜8,000円 |
| 4時間/日 | 約3,000〜4,000円 |
※試算はあくまで目安です。地域・住宅構造・設定温度などにより大きく異なります。
高価格を電気代削減で何年で回収できるか
AシリーズがEシリーズより高い分の本体価格差を電気代削減で回収するまでの年数を考えてみます。
14畳モデルで比較した場合、本体価格差は概算で8〜12万円程度です。
1日8時間使用(年間約6,000〜8,000円の節電効果)と仮定すると、回収まで約10〜15年かかる計算になります。
1日12時間以上使うリビングであれば回収期間は7〜10年程度に縮まります。
エアコンの耐用年数が一般的に10〜15年とされていることを考えると、リビングのように使用時間が長い部屋では回収が十分可能です。
一方、使用時間の短い寝室や個室では、省エネ効果だけでは価格差を回収しにくい場合もあります。
電気代の回収とは別に、AI自動運転による快適性の向上や除湿性能の差といった「快適さの価値」を加味して判断することも大切です。
暖房性能と寒冷地対応について
AシリーズはDAIKINの通常エアコン(寒冷地向けではない)
Aシリーズは「通常環境向けエアコン」であり、ダイキンが寒冷地向けに別途展開する「スゴ暖(Dシリーズ)」とは別物です。
「Aシリーズは暖房が強い」という評判は一部で広まっていますが、この理解は正確ではありません。
Aシリーズの暖房能力は他の通常エアコンと同水準であり、特別に強化されたものではありません。
「暖房がよく効く」という口コミは、主にAI自動運転による気流制御の精度の高さから来ている印象です。
Aシリーズ(AXシリーズ)の通常運転可能な外気温の下限は−20℃です(2026年モデルの場合)。
外気温が低い日の暖房効率への影響
ヒートポンプ式のエアコン全般に言えることですが、外気温が下がるほど暖房効率(COP)は低下します。
外気温が0℃を下回ると暖房能力が低下し始め、−10℃付近では定格暖房能力を大きく下回ることがあります。
また霜取り運転(室外機の霜を溶かすための一時停止)が頻繁に発生し、暖房が止まる時間が増えます。
さらにAシリーズの室外機は通常サイズ設計であり、スゴ暖シリーズのような大型室外機による低温時の暖房補強機能は持ちません。
寒冷地に住む方へのアドバイス
北海道・東北・北陸・長野など、最低気温が−10℃以下になる地域では、Aシリーズ(通常エアコン)だけで冬の暖房を賄うのは難しいケースがあります。
このような地域の方には以下をおすすめします。
まず冬の主暖房としてダイキンの「スゴ暖(Dシリーズ)」や日立・三菱電機の寒冷地対応モデルを検討することが先決です。
エアコン以外の暖房器具(石油ファンヒーター、薪ストーブ等)との併用も有効な選択肢になります。
Aシリーズは冬の冷え込みが比較的緩やかな太平洋側(東京以西の本州・四国・九州)に住んでいる方に向いています。最低気温が−5℃程度までなら、概ね主暖房として機能します。
ダイキンAシリーズの評判・口コミ(良い点・悪い点)
良い評判:除湿性能・デザイン・スマホ操作・暖房の効き
さらら除湿の評判は非常に高く、「梅雨でも快適」「寒くならない除湿が便利」という声が多く見受けられます。
特に湿度が上がりやすい梅雨〜夏の期間に「設定湿度のままキープしてくれる」「除湿しても寒くならない」という満足の声が多数あります。
デザインについては「薄くてシンプルでインテリアに馴染む」「白のフラットなフォルムが好み」という好意的な意見があります。
2018年のグッドデザイン賞受賞モデルのデザインが基本的に継承されており、圧迫感を感じにくいとの声が多いです。
スマホ操作では「帰宅30分前にオンにしておける」「外出先でつけっぱなしに気づいて止められた」という利便性が好評です。
暖房については「部屋全体が均一に暖まる」「足元から暖かくなる」という口コミが目立ちます。
AI自動運転と垂直気流制御の組み合わせが、床温度センサーと連動して足元への暖気配送を制御しているためです。
悪い評判:送風音・室内機のサイズ感・価格の高さ
悪い評判で最も多いのは「しずか運転にしても音が気になる」という風量・送風音に関するものです。Aシリーズは省エネ性能を確保するためある程度の風量が必要で、静音性においてパナソニックHXシリーズほどの静けさはありません。
寝室に設置して睡眠中も使いたい方は、この点を事前に理解しておく必要があります。
室内機のサイズについては「奥行きが思ったよりあった」「重くて設置が大変だった」という声があります。
奥行370mm・重量16kg超という数値は、取り付け業者の工事難易度が高くなることも意味します。
価格の高さについては「同等性能なら他メーカーでもよかったかも」という声が少数あります。
ただし「10年使うことを考えると電気代で元が取れる」という長期視点のポジティブな評価も多く見受けられます。
Aシリーズで後悔しないための購入チェックリスト
「Aにすればよかった」を防ぐポイント
下記に当てはまる方は、Aシリーズ(AXシリーズ)を選ばないと後悔しやすいです。
1日の使用時間が8時間以上になるリビングや家族が常にいる部屋に設置する場合は、Aシリーズの高省エネ性が長期的なコスト差として蓄積します。
梅雨や夏の「蒸し暑い」が特につらいと感じる方には、さらら除湿(リニアハイブリッド方式)の恩恵が特に大きくなります。
Fシリーズのさらら除湿と比較して、よりきめ細かな湿度コントロールができます。
「帰宅前に部屋を冷やしておきたい」という習慣がある方、またはGPS連動のお帰り運転を使いたい方にはスマホ連携のメリットが大きくなります。
これはFシリーズにもありますが、猛暑時スピード気流はAシリーズ固有の新機能です。
「Aじゃなくて良かった(Fで十分)」になるケース
1日の使用時間が4時間以下の部屋(書斎・子供部屋・寝室など)では、AとFの電気代差が小さくなり、価格差を電気代だけで回収することが難しくなります。
AIによる自動制御を使わず手動で温度設定することが多い方には、Fシリーズの快適自動運転で十分機能します。
賃貸物件に住んでいて数年以内に引っ越す可能性がある場合は、エアコンを持って行けないことが多いため、高価格のAシリーズへの投資対効果が下がります。
初期費用を少しでも抑えたい方で、さらら除湿とフィルター自動お掃除は必要だという場合は、Fシリーズが現実的な選択肢です。
他メーカー同クラス機種との比較
パナソニックHXシリーズ・三菱ZシリーズとのAPF・機能・価格比較表
ダイキンAシリーズと競合する他メーカーのハイグレードモデルとして、パナソニックの「エオリア HXシリーズ」と三菱電機の「霧ヶ峰 Zシリーズ」が挙げられます。
| 比較項目 | ダイキン A/AXシリーズ | パナソニック HXシリーズ | 三菱電機 霧ヶ峰 Zシリーズ |
|---|---|---|---|
| 省エネ性(APF) | 高い(Sランク) | 非常に高い(特に小容量が強い) | 高い |
| 除湿方式 | さらら除湿(リニアハイブリッド) | 再熱除湿(湿度ダウン機能) | なし |
| フィルター自動掃除 | ○(ダストボックス式) | ○(排出式・外部ホースから排出) | ○ |
| 静音性 | 標準〜やや大きめ | 非常に静か(小容量は国内最高水準) | 静か |
| 特徴的な機能 | さらら除湿・猛暑時スピード気流 | ナノイーX・しっとり冷房 | 人の感情認識(脈波センサー)・ムーブアイ |
| 室内機デザイン | フラット・シンプル | スタイリッシュ | スタイリッシュ |
| 価格帯(14畳・目安) | 26〜32万円前後 | 25〜32万円前後 | 25〜32万円前後 |
※価格は市場での目安です。時期・販売店により変動します。
メーカー選びの最終判断軸
除湿・湿度制御を最重視する方にはダイキンAシリーズが適しています。
さらら除湿(リニアハイブリッド方式)は国内エアコンの中でも独自性の高い機能であり、梅雨〜夏の湿度管理で他メーカーと差を感じやすい点です。
静音性を最重視する方(特に寝室での使用)にはパナソニックHXシリーズが向いています。
6〜10畳クラスの静音性は国内最高水準とも言われており、睡眠への影響を最小限にしたい方に評価が高いです。
AI・センサーによる自動制御の精度とデザインにこだわりがある方には三菱電機Zシリーズも有力な選択肢です。脈波センサーで人の状態を検知するという独自機能は他社にはありません。
いずれのメーカーも性能差は年々縮まっており、「どれが絶対的に優れているか」は使用目的・環境によって異なります。
除湿を重視する日本の夏の湿度環境において、さらら除湿の実力を評価してダイキンを選ぶ方が多い傾向にあります。
最安で買う方法(価格帯と購入先の比較)
家電量販店 vs ネット通販の実勢価格比較(6畳・10畳・14畳)
同じAシリーズ(量販モデル)でも、購入場所によって価格差があります。
| 畳数 | 家電量販店(定価の値引き後目安) | ネット通販(本体のみ目安) | AXシリーズ(住設・ネット通販目安) |
|---|---|---|---|
| 6畳 | 18〜24万円前後 | 15〜20万円前後 | 12〜16万円前後 |
| 10畳 | 22〜28万円前後 | 18〜24万円前後 | 14〜18万円前後 |
| 14畳(200V) | 28〜35万円前後 | 22〜30万円前後 | 17〜22万円前後 |
※2025年時点の目安です。
価格は常に変動します。Aシリーズは家電量販店で、AXシリーズはネット通販(Amazonや楽天等)でも購入可能です。
最安値で購入したい場合は、AXシリーズをネット通販で購入するのが現状では最も価格を抑えやすい傾向にあります。
ただし工事費・保証・アフターサービスの内容も合わせて比較することが重要です。
家電量販店では本体価格に工事費・延長保証が含まれたセット販売が多く、長期保証が充実しているケースがあります。
10年保証などを重視する場合はネット通販の「本体安・工事別手配」より家電量販店のセットが割安になることもあります。
取り付け工事費用の注意点
Aシリーズ・AXシリーズは室内機の重量が16〜16.5kgと重いため、一部の工事業者から「難易度が高い」「追加費用が発生する」と言われることがあります。
標準工事(新規取り付け、配管4mまで)の場合、工事費の相場は1.5〜2.5万円程度です。ただし以下の条件で追加費用が発生します。
配管延長(1mあたり3,000〜5,000円程度)は部屋のレイアウトによっては避けられません。
隠ぺい配管(壁の中に配管を通す工事)は壁の構造確認と別途工事が必要で2〜5万円以上になることもあります。
既設エアコンの撤去費用(3,000〜8,000円程度)も別途かかることが多いです。
AXシリーズを購入する場合は、工事込みで見積もりを取ることをおすすめします。
工事が難しい案件(3階建て・隠ぺい配管等)は、ダイキンの施工認定店に依頼するのが安心です。
よくある質問(FAQ)
- QAシリーズとAXシリーズはどちらを選べばいいですか?
- A
基本性能・機能は同等なので、主に「価格と設置条件」で選びましょう。ネット通販で購入でき、価格を抑えたいならAXシリーズが有利です。家電量販店で安心して購入したい、ホワイト一色でよい、配管長10m以内の標準的な設置ならAシリーズが入手しやすいです。3階建てや長い配管が必要な建物ではAXシリーズの設置柔軟性が活きます。ベージュカラーを選びたい場合もAXシリーズのみで選択できます。
- QうるさらXとAシリーズの価格差はどれくらいですか?
- A
希望小売価格ベースでは同じ畳数で4〜5万円程度の差があります(AシリーズがうるさらXより安い)。実勢価格でも概ね4〜6万円の差があるとみられます。この差額が「うるる加湿」と「給気換気」の機能に対する価格と考えると分かりやすいです。加湿器をすでに所有している方や加湿機能が不要な方には、Aシリーズの方がコストパフォーマンスが高くなります。
- QAシリーズは暖房も強いですか?
- A
「暖房が他のエアコンより強い」というわけではなく、「AI制御による快適な暖房気流を実現する」という意味で評価が高いです。床温度センサーが床の冷たさを検知し、暖房時は壁と床に沿って気流を送る垂直気流で足元から暖めます。これが「よく暖まる」という印象につながっています。ただし極寒地(最低気温が−10℃以下になる地域)での主暖房としての使用は想定されていません。その場合はスゴ暖シリーズや寒冷地対応エアコンをご検討ください。
